WEBサイトの原稿、SNSの投稿、メルマガやLINE公式の文章作成など、マーケティングの手段は年々増えており、質も上がっています。

企業内でマーケティングを担当する方は、時代の流れとともに業務量やインプット量が多すぎて、てんやわんやしているのではないでしょうか。

そんな状況の中、彗星のように現れたのが業界を牽引するChatGPTを始めとした生成AIです。マーケティングに必要な調査や文章生成を驚くべきスピードで実施してくれます。

しかし、「ちょっと高度すぎてまだ手を出せていない」「AIって嘘をつきそうでこわい」「人間っぽさがなくて違和感がある」など、生成AIをうまく活用できていない方の声もよく聞きます。

本記事では、特にマーケティングの基礎である「AIライティング」に絞って、主に以下2点を解説していきます。
実際にどのような活用法があるのか
どのようなことに注意して取り扱う必要があるのか

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結論:経験値のある編集者はまだAIライティングに価値を感じていない

ChatGPTの出現から有料無料問わず生成AIを試し、編集者とともに試行錯誤してきました。
2025年2月末時点で複数の編集者に聞いたところ、以下の所感でした。

結論

・プロのレベルとしては、AIライティングのコンテンツをそのまま使うことはできない
・エビデンスの信頼性がわからないため、結局は調査し直し、構成もやり直している
・ただし、プロでない人が及第点のコンテンツに持っていくことはできる
・今のところ、何かしらの目的の「補助」「一部分」として使うことがベストである

実際、本記事も生成AIで数パターンの試行錯誤をした後にほとんど利用できないと判断、完全に人によって書かれています。

とはいえ、「そのまま使うことができない」だけで、AIライティングそのものが使えないわけではありません。

それでは、マーケティング担当として、AIライティングをどのように活用していけばよいのでしょうか。

ライティングにおけるAIの具体的な活用方法(4選)

生成AIの機能は多岐にわたりますが、特にマーケティング・ライティング文脈に絞った主要な活用法を4つ紹介します。

①:リサーチ(大量の情報を網羅的に収集する)

特にSEOライティングのように、必要情報をできるだけ網羅して洗い出したい場合、業界知識が一定あったとしても、リサーチは必須です。

2025年になって、以下のようなツールを用いることで、大量の情報を短時間でリサーチしてくれるようになりました。

AIツールの例

・ChatGPT(deep research)
・Gemini(deep research)
・Grok(X内に実装されたdeep research)
・Felo

テーマによっては「コンサルタントが1日かけて調査する内容が1時間程度で出てくる」との声もあり、大量の情報処理に長けた生成AIならではのメリットを存分に活かしています。

リサーチで不安な点として「根拠のある情報を提示してくれているか」がよく挙げられますが、最近の生成AIはどの情報を引用してきたかをURL付きで表示してくれます。

もちろん、引用元の情報が間違っている場合もあるので内容の精査には注意が必要ですが、情報の網羅を短時間で行ってくれる面ではライティングの大きな力になってくれるでしょう。

他にも、書籍をPDF化したものや、一般に出回っていないドキュメントを読み込ませることで、独自のデータからリサーチを行うこともできます。

②:構成(情報をさまざまな切り口でまとめる)

マーケティングを前提としたコンテンツ作りにおいては、ライティング力が重要だと思われがちですが、我々は構成が最も重要だと考えています。

同じ情報でもどのような切り口で編集するかによって、まったく違うコンテンツの魅力が引き出されることがあるからです。

しかし、自分の頭だけだと、以下の面で困ることがあります。

困ること

・どのような切り口が考えられるのか、発想が乏しい
・発想は出てくるが、抽象化してまとめることが苦手
・アイデアも抽象化もできるが、アウトプットする時間や吟味する時間が足りない

そんなときに、生成AIの出番です。精度はともかく、短時間で複数の切り口を提案してくれます。

複数パターンのたたき台が短時間で出力されてくることで、ブラッシュアップの部分により時間を使うことができるでしょう。

③:ライティング(文章そのものを作る)

最も労力がかかるパートがライティングです。

①で収集した情報や②で作成した構成をもとに、文章を書き出します。

文章を書くことは、単純に作業時間がかかります。たとえば、人間だと4,000文字のコンテンツを書くのに、早い人でも2~3時間かかります。

しかし、AIに任せれば、4,000文字くらいのコンテンツは30分もかからずに出力されます。

もちろん、出てくる文章の質は100点満点にはなりませんし、出力された文章は「人間味がない」「抽象的すぎる」などと言われることもあります。

しかし、単純作業の時間が減ることによって、人間はコンテンツの価値を上げることに注力でき、その分「役に立つコンテンツ」が生まれやすくなったともいえるでしょう。

リサーチと同様、生成された文章に嘘がないか(=ハルシネーション)に注意しながら、文章を吟味することが大切です。

④:校正・文脈調整(文章を価値が伝わるように整える)

書き出された文章をより読みやすく、価値が伝わりやすくするために、文章をチェックするパートです。

そもそも生成AIを用いることで、誤字脱字や表記揺れなどのケアレスミスを防ぐことができ、ほんとうに伝えたいコンテンツと関係ない部分での指摘や修正の手間を削減してくれます。

また、過去に制作したコンテンツがあれば、あらかじめ読み込ませておくことで、文体の調整や足りない点のフィードバックをしてもらうことできます。

AIライティングを活用している企業の中には、制作工程の中に「AIによるフィードバック」が設けられているところもあり、上司の時間を使う前のセルフチェックとして、役立てられています。

AIライティングのマーケティング活用事例(2選)

生成AIをどのようにライティングに活用させるかがわかったところで、実際の現場で利用されている実例をBtoC・BtoBにわけて紹介します。

②:大量情報の要約でeBook制作の工数を削減(BtoB)

①:キャッチコピーの改善でコンテンツの開封率を向上(BtoC)

※実際にあった事例を一部改変して説明しています。

たとえば、メールマガジンであれば「件名」、You1

キャッチコピーにインパクトがなければ、いくらコンテンツの内容がよくても、一切見てもらえないからです。

ある小売企業は、メルマガの送信数が1回で100万件あります。週2回送っているので、月間だと800万件です。

日本には、「売れるコピーライティング単語帖」にまとめられているような、つい反応してしまう言葉がいくつもありますが、この企業が調査したところによると、半数のメルマガの件名にそういった言葉が使われていませんでした。

そこで、件名の改善に乗り出したところ、開封率が5%から6.5%になりました(30%増)。

仮に購入率を0.1%、購入単価を3,000円とすると、以下のような成果になります。

開封率購入率月間成約単価
改善前5%0.1%1,200,000円
改善後6.5%0.1%1,560,000円

あくまで参考値ではありますが、普段の作業に1~2分の生成AI確認を加えただけで、月間売上が360,000円アップしています。

②:大量情報の要約でeBook制作の工数を削減(BtoB)

※実際にあった事例を一部改変して説明しています。

社内で知見あるメンバーの一次情報をまとめることは、eBookで成果を出すうえで重要です。

企業向けにITツールを提供する企業では、eBook制作に多大なる工数を費やしていました。

知見ある上席メンバーが実施したセミナーの録画を文字起こしし、内容をeBook用に編集し、書き出す必要があったためです。

もちろん、内容を十分理解していなければ、ずれた形での編集になってしまうので、それなりにセミナーの内容がわかるメンバーが実務を行わなければなりません。

しかし、生成AIを用いることで、録画の文字起こしおよび話している内容の要約や構成出しが、知見の少ないアシスタントでもできるようになりました。

さらに、誰に対してどのような情報価値を届けたいかを生成AIに伝えることで、構成や実際の文章がレビューされ、担当者が自分でコンテンツをブラッシュアップできる余地が増えました。

もちろん最終的に世の中に出す文章は知見のあるメンバーがしっかり見ないといけませんが、本来やっていた作業の約3割程度が削減され、eBookの制作ペースが早まりました

生成AIのライティング活用において失敗しないコツ(4選)

生成AIはライティングにおいて、成果向上と工数削減の両方の面に役立ちますが、コツを押さえていないと、イメージと違う質のものができあがってしまいます。

AIライティングのビジネス活用するケースにおいて、失敗しないためのコツを4つ紹介します。

②:業務フローを分解し、1工程ずつ進める

③:プロンプトは文脈を知らない人でもわかるように、具体的に書く

④:できるだけ生成AIよりも自分の仮説をベースにする

①:有料の最上位モデルを使う

本記事の執筆現在(2025年3月)、無料モデルと有料モデルの差は圧倒的です。

以下の組み合わせで文章の質にどの程度差がつくのかを実験してみましたが、有料ツールの質がひと目見てわかるほど高かったです。

実験概要

・無料AIリサーチ(Genspark)×無料AIツール(Claude3.5)
・有料AIリサーチ(Gemini deep research)×有料AIツール(ChatGPT o1 pro)

特にマーケティングを始めとしたビジネス活用をするのであれば、「なんとなくしっくりくる」「生成AIっぽい、しっくりこない」は容易に判断されてしまいますので、有料ツールの利用をおすすめします。

※なお注意点ですが、2025年3月時点ではChatGPT o1 proのAPI機能は開放されておりません。ChatGPTなど外部のAPIを利用している第三者サービスの質は、ChatGPTの最上位モデルに劣る可能性があることを念頭に入れ、活用しましょう。

②:業務フローを分解し、1工程ずつ進める

生成AIは「リサーチして構成を出してライティングする」ことを一気に行うことが可能です。

しかし、どこかでイメージとずれてしまうと、イメージがずれたまま書き出しを行い、最終的にピンと来ないコンテンツに仕上がってしまう可能性があります。

そういった事故を防ぐには、業務フロー1つ1つに工程をわけ、工程ごとにずれがないか、ずれがあったら方向性を修正することが必要です。

特に知見のないライティングに向き合う場合、工程のイメージがつかないこともあるでしょう。

その場合は、たとえば「最もミスが防げる工程を書き出して」と生成AIに伝え、段取りから教えてもらいましょう。

もちろん、ベストな段取りは世の中に公開されていないかもしれませんが、自分の発想より粒度の高い工程が出てくることが期待できます。

③:プロンプトは文脈を知らない人でもわかるように、具体的に書く

当たり前ですが、相手が生身の人間であればなんとなく伝わる行間も、生成AIには伝わりません。

つい最近「(東京都の)浜松町駅近くで、日曜日の11時に営業しているWi-Fi付きのカフェを探して」というプロンプトを打ち込んでしまったのですが、しばらく見ていると、浜松町駅の隣駅である田町や新橋の方面まで探していることがわかりました。

浜松町駅の徒歩圏内で探していたため、「浜松町駅の徒歩5分圏内で」と書くべきでしたし、よくよく見てみると11時というのも、人によっては午前11時なのか午後11時なのか判断がつきません。

今回のケースはAIライティングではありませんが、AIライティングでも同様のことが起こります。

いいライティングコンテンツを制作するには、いいライティングで指示しないといけないのです。

以上のことを踏まえて、文脈を知らない第三者に伝えても誤解を与えない粒度でプロンプトを書くようにしましょう。

④:できるだけ生成AIよりも自分の仮説をベースにする

さまざまな工夫をして生成AIでライティングの質を上げるための試みをしてきましたが、生成AIの文章は教科書的で面白くないんです。

なぜかと考えたときに、以下の3要素がよく挙げられます。

教科書的で面白くない3つの理由

1.読み手の属性や欲しい情報にほんとうに寄り添った文章というよりは、中庸寄りの文章にまとまってしまう
2.書き手ならではの独特な言葉遣いや、ポジショントークの一切がケバ取りされていて、文章に色が見えない(「適切な」「効果的な」など、具体がイメージできない表現にまとまってしまう)
3.具体例についても、ちょっと考えれば想像できそうな内容しか出てこない

結果、せっかくAIで書き出してもらったコンテンツも、自分の仮説をもとに並び替え、表現を修正し、結果的にほとんどが独自の文章になってしまうことも珍しくありませんでした。

であれば、最初から構成も文章も仮説を持っておいて、具体的にどのように表現するかの補足としてAIライティングを行うほうが、価値のあるコンテンツに仕上がる印象です。

実際、具体的で臨場感のある、一次体験からしか生まれない文章はAIからは生成されません。

AIをベースとするのではなく、自分なりのベースを先に描いておく。または、ベースを描くための材料としてAIを活用する。そんな使い方を試してみてください。

AIライティングを活用して、AIより「濃い」コンテンツを制作しよう

企業のマーケティングにおけるAIライティングの活用は、技術の進化とともにめざましい発展を遂げています。本文を書いている間にも、新しい技術が発明されているかもしれません。

しかし、AIはあくまでインターネット上にある情報を検索し、統合し、推論するにとどまります。ほんとうに濃い、人を動かすコンテンツは、人ならではのポジショントークや一次体験、想いの強さがにじみ出るものです。

Rplus株式会社の「まるっと記事制作」では、「人・組織が向き合う世界の解像度を上げる」というコンセプトのもと、AIをうまく活用しながらも、AIライティングでは到達できない、粒度の高いコンテンツ制作を行っています。

SEOライティングやホワイトペーパー(eBook)、ランディングページのシナリオなど、実際に文章を通じた成果創出を行っております。

自社でコンテンツ制作にかけられる工数がない、どれくらい粒度の高いコンテンツ制作ができるのか試してみたい企業様は、ぜひ下記ボタンより無料相談いただけますと幸いです。